■かわいいビルの写真集を作りました
高度経済成長期に建てられた、なんてことないビルの写真集。なんてことないんだけど、すごくかわいい。そしてなんてことないので、どんどんなくなっていっている。現に収録されたビルのうちいくつかは現存しない。
ぼくはこれまで工場やジャンクションを撮ってきたが、同時にこういう「かわいいビル」も見つけ次第写真に収めてきた。気がつけば6、7年ほど撮り続けていて、その数も300枚ほどになった。あらためて並べてみるると、いまのビルにはないこの時代特有の意匠に気づく。
北は仙台市から南は鹿児島まで、48の選りすぐったビルを「窓がかわいい」系、「「箱みたいでかわいい」系、「挟まれててかわいい」系など独自に分類して紹介。こちらで全ページ見ることができます。
都市は特別なものだけでできているわけではない。むしろ大部分の「なんてことないふつうのもの」のおかげで機能している。それはちょうどぼくら「普通の人」の人生が大事であるように。つまり、このビル写真はポートレイトだ。みなさんも自分のなじみの街にひっそりと建っている「かわいいビル」をみつけてください。
■product info
判型:A5
42ページ フルカラー
(文:大山顕)